治療かトレーニングか
今日は【治療家目線とトレーナー目線】というお話です。
先日とあるトレーナーがこんな投稿をしていました。
慢性的な痛いところを改善したい人はどちらを選ぶべき?
①治療院
②トレーニング
どちらが正しいのでしょうか?
当然そのトレーナーの意見は、
②トレーニングです。
本業だから当たり前でしょう。
私の見解としては・・・
「両方」です。
トレーニングというよりは運動療法やエクササイズに近いですが。
色々と言いたいことはありますが、
まずは、「治療院=マッサージ」と捉えられているのかもしれません。
ほぐして良くならないんだから、トレーニングが必要でしょ的な。
まあそれはいいです。
具体的な例として、「慢性腰痛」
「腰痛を治したいです」と治療院に来たら何をするのでしょうか?
一般的な治療院であれば、
腰のマッサージや骨盤矯正でしょうか。
その場ではほぐれるけど、結局元に戻る。
トレーナーの所に行ったら、
「腹筋が弱いから腹筋をつけましょう」
プランクやクランチ・シットアップ・ツイスト・体幹トレーニングなどで腹筋と背筋のバランスを整えるかもしれません。
ただ、ここで重要になってくるのが「短縮固定と伸張固定」の話です。
治療家であれば知っていると思いますが、
伸張固定している筋は弱化します。
要するに効率的に使えません。
骨盤前傾位での大腿直筋と腹直筋の関係性を考えると、
腹直筋は伸張固定、大腿直筋は短縮固定にあたります。
(大腿直筋とハムストリングスの関係も同じです)
ということは腹直筋は弱化していて、うまく機能しません。
この状態で通常のシットアップのようなトレーニングを行うと腰椎の前弯が増強されるため腰痛は悪化します。
だから、まずは短縮部位へのアプローチをして骨盤の前傾位を改善していく必要があります。
そこまで知ったうえでの「トレーニング」の選択なら良いと思います。
慢性的な肩こりも同じ。
トレーナー的には、
「肩甲骨の柔軟性をつける」
といった発想から肩甲骨を動かす。
ローイング系のトレーニングやプルダウン系etc
肩の可動域を出していきます。
でも、菱形筋や僧帽筋などは伸張固定されているから、そもそもうまく使えません。
この場合の短縮固定にアプローチをしていかなければ意味ありません。
他にも、慢性痛の程度が強いものに対して、トレーニングが適応外の場合もあります。
だから、一概に治療だけで良いとも言えないし、トレーニングで治るとも言えません。
先日コメントをもらったように、
「心理的な問題や社会的な問題もある」
これも大いに考えられます。
そこは我々の専門外にはなるかもしれませんが、
考えるべきことはたくさんあるということです。
偏った考え方ではなく、しっかりと思考のバランスを取りましょう。
参考になったらコメント・シェアをしてくださいね。
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